天草の救世主〔鈴木重成公〕
1642年、天草の初代代官に任じられた鈴木重成は、天草を10組、1町、87カ村に分割して、各組に大庄屋・年寄・百姓代を設置した。
天草島原の乱後、人口が激減したため、移民政策を敢行し、西国大名に対し移民を要請した。
寛永19年9月、実兄の正三を迎え、キリシタンの根絶と荒廃した人心の安定を図るため荒廃した島民の荒廃した人心の安定を図るため宗教政策として、寺や神社の創建・再建を進め、曹洞禅宗13ヶ寺、浄土宗7ヶ寺、真言宗1ヶ寺、計21ヶ寺と神社2社を建立した。
「天草4カ本寺」として、東向寺(本町)、國照寺(志岐)、崇円寺(河浦)、円性寺(栖本)には一段と高い寺格と寺領が付与され僧侶には地位と権威を与えた。行政面では各村の庄屋、村役人の目付役等重要な役割を持たせた。
※徳川家は浄土宗 大本山:知恩院(京都市)、鈴木家は曹洞宗 大本山:永平寺(福井県)
鈴木正三(重成) 開基の寺社 寛永18(1641)~承応3(1654)
創建年 宗派 山号 寺号 開山 所在 寺石
1642 寛永19 浄土宗 帰命山 寿覚院 応誉徹秀 富岡 13
1643 寛永20 禅 宗 白華山 円通寺 志岐 廃寺
1644 正保元 禅 宗 万松山 国照寺 一庭融頓 志岐 45 天草四ヶ本寺
禅 宗 飛龍山 瑞林寺 一庭融頓 富岡 15
禅 宗 向陽山 明徳寺 中華珪法 本渡 12 明栄寺分2石
1645 正保2 禅 宗 月圭山 芳證寺 中華珪法 御領 12 長興寺分2石
禅 宗 徳照山 江月院 一庭融頓 大江 10
浄土宗 佛日山 円性寺 光誉純慶 栖本 30 天草四ヶ本寺
浄土宗 天草山 崇円寺 伝誉痛風 一町田 30 天草四ヶ本寺
浄土宗 平囲山 九品寺 信誉教我 大浦 5
真言宗 大乾山 阿弥陀寺 佐伊津 3 宗法人解散
1646 正保3 禅 宗 古城山 遍照院 中華珪法 大矢野 13 金性寺分3石
禅 宗 圓明山 正覚寺 中華珪法 上津浦 10
浄土宗 海雲山 江岸寺 大誉團徹 棚底 10
1647 正保4 禅 宗 洞照山 観音寺 中華珪法 荒河内 10
禅 宗 淘汰山 金性寺 中華珪法 教良木 (3)
1648 慶安元 禅 宗 松栄山 東向寺 中華珪法 本町 50 天草四ヶ本寺
浄土宗 久玉山 無量寺 岳誉芦吟 久玉 10
浄土宗 清瀧山 信福寺 正誉法雲 河浦 5
1653 承応2 禅 宗 金剛山 明栄寺 中華珪法 小宮地 (2)
禅 宗 長興寺 細川興秋 御領 (2) 廃寺
1642 寛永19 神 社 飛龍宮 富岡 10
1645 正保2 神 社 栖本諏訪宮 栖本 7
(合計 300石 )